豊かな大地に恵まれた登米市は、東北でも有数の食糧供給地帯として環境保全米や新鮮野菜、銘柄牛である登米産牛の産地として知られています。この他にも味噌や醤油など様々な農産加工品があり、登米市は豊かな食材の宝庫となっています。
  そんな食材王国登米市のおすすめは「はっと汁」と「油麩丼」です。
  「はっと汁」は小麦粉に水を加えてよく練り、熟成させた生地を指で薄く延し茹でたものを醤油仕立ての汁に野菜などと一緒に入れて食べる郷土料理です。藩政時代から現代まで受け継がれてきたはっと料理は、ダシや具材による豊富なバリエーションが魅力。定番の醤油はっと汁はもちろんのこと、お店によっては“あずきはっと”や“海鮮はっと汁”などもあります。毎年１２月には、各店自慢のはっと料理が食べられる「日本一はっとフェスティバル」を開催しています。
  もう一つのおすすめ「油麩丼」は、小麦粉のたんぱく質成分グルテンを植物油で揚げた油麩を使用します。だし汁のしみ込んだ油麩を半熟の卵でとじ、ご飯の上に乗せて食べる油麩丼はヘルシーで美味しいと評判です。また、油麩丼はご当地グルメイベントでおなじみの「Ｂ－１グランプリ」にも出場し、登米市の味を全国へ広くアピールしています。

  登米市では様々な体験プログラムを楽しむことができます。
  豊かな自然を生かした「森林セラピー体験」は、登米森林公園内をガイドと共にゆっくり散策して、森林セラピーの効果を体感します。
  「手づくりウインナー教室」では、伊豆沼ハムの原料となる豚肉を、オリジナルスパイスで味付けし、天然羊腸に詰めます。プリップリ、ジューシーなウインナーを作れることから人気のプログラムとなっています。
  また、登米市の観光スポットである「みやぎの明治村」にある教育資料館（旧登米高等尋常小学校校舎）では「昔の給食」を体験することができます。明治に建てられた木造校舎で、カレーシチューやコッペパン、瓶牛乳など、昭和３０年代の懐かしい給食を食べることができます。昼食時間以外では校長先生の授業を体験することもできます。
  この他にも、年代や季節を問わず、バラエティ豊かな体験プログラムを楽しめます。

  登米市は、市内を流れる広大な北上川と迫川、日本一の渡り鳥の飛来地でラムサール条約湿地登録地である伊豆沼・内沼、県内でも最大の湖である長沼、他にも大小様々な湖沼が数多くあり、水源が豊かなことから「水の里」と呼ばれています。
  「水の里」登米市では、季節の風景の中に様々な色彩を楽しむ事ができます。春は、市内各所に桜やチューリップが咲き誇ります。夏は、伊豆沼・内沼や長沼の湖面に咲くハスが湖面をピンク色に染め、色鮮やかな花火が夜空を彩ります。秋は山々が紅葉で色づき、田んぼの稲穂が黄金色に輝きます。冬になると真っ白な白鳥やガンをはじめとする渡り鳥たちが越冬に飛来します。早朝に飛び立ち、夕方にねぐら入りする風景は壮観で「残したい“日本の音風景１００選”」に選ばれています。
  どの季節も、自然豊かな「水の里」登米市ならではの美しい風景を楽しむことができます。

  登米市には歴史ある街並みや史跡が多く残り、「みやぎの明治村」と呼ばれる登米市登米町（とよままち）では登米伊達家の城下町であった幕末・明治時代、近代社会へ移り行く大正・昭和時代の流れを残し、ロマン漂うレトロな街並みを感じることができます。秋には３４０年続く「登米秋まつり」や、篝火の中、幽玄な世界を創り出す能舞台「登米薪能」が開催されます。また、東和町では火伏せの奇祭「米川の水かぶり」が２月初午の日に行われるなど、国や県指定の重要無形民俗文化財に登録されている伝統ある祭りや行事が現代まで引き継がれています。他にも、柳津虚空蔵尊、横山不動尊、弥勒寺等の歴史的価値のある建造物が多数あります。
  登米市は、漫画家や日本画家、造形作家など多くの芸術家の出身地でもあります。「仮面ライダー」や「サイボーグ００９」など数々の名作を残し、今なお愛され続ける萬画家・石ノ森章太郎先生の生誕地である登米市中田町では、石ノ森章太郎先生の生家や作品、使用していた愛用品、宝物などが展示されている「石ノ森章太郎ふるさと記念館」があります。他にも、フランス・パリで活躍している造形作家・佐藤達氏の「サトル・サトウ・アート・ミュージアム」、日本画家・髙倉勝子氏の「高倉勝子美術館 桜小路」などもあります。